きっと息さえもほの暗い
ぼくら春と修羅のあいだで燃える
たった唯一ひとりの群れ
ファンジとグレーの庭の片隅で
あたたかな手負いでいさせてほしい

心臓のように動かないでくれ
日の当たらない海をまぶたにする
てのひらの中に白い火気
ひび割れたまなうらの群れよ
左の幻聴、右の玉響、目の前の寝息

とつくにの悪癖
"6EQUJ5"のための三時のおやつ
知性の向こう側でまた会いしましょう
むずかしいまなざしいとおしい

花瓶の中の水を飲み干せ
ここはどこわたしは誰にくちづけを
きっとおまえはぼくにとってのパングラム
指差すカリグラフィーのうしろ姿

柩を真似た五指
いつかの通い路に濡れて落ちる
祈りよりもずっと向こうの暗がりで
鬼雨でも喜雨でもきみを失う
春めかしく匣の中でぐちゃぐちゃ
どこに行けばいいかわからないだろう?

君の身のうちにおわす悪徳の太陽
月は月が月に月を月へ月の月や月と月も月から月より月ごと月まで


Wow!signalの生まれ変わり
ドーナツの輪の透明よりも自由自在
虚ろが通用しないα星
孔雀を抱きしめてわたしを流星群にして
額にスピカを冠してうまれた
あの光が子午線を越えるよりもはやく
暗闇も永久凍土も燃やすような
リボンのかけらが埋まる方角で眠りたい
くるぶしを飾る88のきらめき
いつかきみはグリモワールを羽毛にせしめる
満ちる手前の遺伝子にくちづけを
まなざしで飼う異国
麗らかな四肢に宿りしセプテンバーよ

満ち欠けする獣
むずかしいひらがなで告げてほしい
目覚めたとき誰もおらずとも
それは小指のかたちによく似た遠吠え
太陽も月もそっぽを向く場所で
まぶたなんていらない
この世のすべては棕櫚の真下の行為
今夜わたしをブランカと呼んで
浴びるように貪る金色
いつかフローズヴィトニルソンが眠る庭
やわらかなけものみち
鮮烈はあなたが見ているあいだだけ
王と名のつくものばかり集めた
額に百日紅のラブレター
オリオン座が消えてなくなるその日に
極彩色しか食べないオメガ
あなただけにゆるされた情熱と孤独と
天蓋から燃えてゆく
てのひらに透かして見える本能
狩りをしながら子どもじみたくちづけを

一滴の天国 // 深海とは定義できないような場所で // 安らかな原始を孕む夜 // きみは千切れた星か濡れた花のにおい // 波打ち際に似て非なる行間 // 0より100より数えたいものがあった // 甘くてどうしようもない潮風 // いつか温血動物をやめるための火たち // 夢見る気持ちで傷つけて // すべての言語をわたしで包んであげよう // 10,911mに隠した怯え // 虹にもフルデプスにもなれない代わりに // 天使と見間違えるような地獄 // かりそめの月面着陸 // この身にばら撒いてよゼラニウム // くちづけは雷が落ちるとき // 誰も彼もの溶けたまぶたが降り積もる // 純水で織り成した花束 // どうかわたしの名前を歪に書いてほしい // 海底からずっと呼んでてね // 蝶々で満ちる // ハガルの夜に抱きしめた // 熱い冷たい醜い怖いでもきみを愛してる // プリズム越しにキスをしよう // 世界でいちばんかわいい嵐に巻き込んで // 純銀の産毛を撫でておくれ // ふたりかたちを失わずに永遠となりたい // 天罰がほど近いまばたき // 例えきみが生み落とすぜんぶが陽炎でも // ソング・オブ・ピンクエビドート // 思考回路でいっとうのメルヘンをあげる // Roar of Jewelry box. // あなたが抱える怠惰で犯して // 微々たるドラマチックさの中で眠りたい // 夏よりも遠い場所で滅びよう // 「ここがどこだかわからなくなる前に」 // ジャッカロープの血肉を分け合えば // 星の子よ羽化できぬ虫よ卵胎生の涙よ // 僕は壊れちまった万華鏡 // アリスと名のつくものすべてきみのもの // くちづけでしかあげられない奇跡 // 雨によく似た透明な呪詛 // 乙女にも牙はある // 真夜中と屠肉の狭間に秘せし愛 // ぼくら玉響ばかりを気にして死んでゆく // 野良猫の心臓になる日まで // ごちそうさまがI love youに聞こえる頃 // まぶたの代わりの冠 // あなたは北極へ、わたしは南極へ // いつまでも真魚の祝いを紡いであげる // サン・ゴーズ・ダウンの微笑み // この世に必要でないぶんのリボンさえ // 霞むはプラチナと蜂の羽ばたき // きみのまなじりを犯す夏 // 薔薇よりも短い言葉で唱えてくれ // 幼い生きものしか食べられない // 線香花火が邪魔をするから // ピンクサンドビーチで目覚めるまま心中 // 流れ星の速度で火傷する // きれいなワルツを捧げるために // a sparkler. // 這いずりまわって生まれ変わる // 「胸と胸のあいだにある唯一を教えて」 // 蔓延らせるのは極彩色の本能 // 体がはんぶんになっても抱きしめたげる // 肉の割れ目はオニキスの彩度 // あれもこれもなにもかも月ときみのせい // 金剛石のナイフとフォーク // あなたの身のうちに宿るほの暗い日の出 // ひと粒のやわらかな沈黙 // 剥製にした晴天 // きっと創世の頃は円環なんかじゃなかった // 祝日を掻き集めておやすみなさい // ひとならざるときめきを // 燃やして凍って眠たくなるその日まで // 嘯くホイップクリームたち // 血統書も夕焼けも破り捨てて女神になる // ミルクティー・メロディー // 前世はきっとエレシュキガルという恋 // ふたりのための劣等 // 待ち合わせはパラレルワールドで // ひまわり畑に潜む真夜中 // 内臓の代わりに百花をばら撒くよ // 砂糖漬けの羅針盤 // Endless Endless My Sweet Darlin. // かなしみで溢れたユニバース // おまえはキャラメルのなりをした悪魔 // 宝箱の中でじゃないと泣けない // おしゃべりで甘えたな片翼 // 水飛沫はアメリカンチェリーの裾を翻し // お皿の上のエンゼルフィッシュ // 夕闇を重ね魔法を解き殻を脱いで // 人魚なんかじゃなくても // 鮮やかなところだけを食べてほしい // わがままなスパンコールで飾った窪み // 繊細を欠いた箱庭で // エピローグで編んだワンピース // いつだってユニコーンのまぶたをしてた // 鍵の在り処を知るくちびるで // ギラッファ・カメロパルダリスの理

偶然も運命と呼んでほしい
王子様か魔物のまなざしをしている
砂にならない薔薇をあげよう
燕によく似たなにかが身のうちを通りすがれば
羽も心臓も濡れたままでかまわない
溢れる孤独の真ん中にいる
ちょっと熱いぐらいの体温と同じやさしさ
地獄に落ちても手は繋いだまま
エメラルドの窪み
宝箱と檻の中とオルゴールの差異に似た
いつかイスラ・ヌブラル島で出会おう
胎内記憶を飲み干せば
端の定義がわからぬのは宇宙とあなただけ
夜明けの花束
ベッドの中で昨日と明日が眠ってる
潮風が愛したうなじ
血より星より赤いものぜんぶきみのもの
海のように有象無象が恋をする
そこかしこの秘密が歌って
ぼくらの棺桶はきっとここにあるのだ

ロックンロールとちちんぷいぷい
濡れた獣の足音
優柔不断なお子様ランチ
甘く苦くどこまでも果てのアルデバラン
遠くへ触れるためだけの微熱
やわらかな頬を噛んでうまれた夜
隠れ家を檸檬の花で飾れば
シャムロックの手錠
まばたきの影を翼に愛が羽ばたく
はらわたよりも下に位置するとっておき
金色の産毛に沈む
からっぽでも満ちていても苦しい
心臓の機能よりも愚かなこと
ハンプティ・ダンプティはプレイリストの真上
日溜まりの中の狡猾
黄泉竈食ひもカニバリズムもできるまなざし
子守唄が滴るまで
春の終わりが形を成せばきみとなる
お皿の上の白夜と極夜
モンスターのひとみはいつの世でも緑色
餓えたまんまで眠らないで
背骨のうちどれかひとつが砂糖の擬態
とろけるチーズの呼吸
例えその歪が虹に見えなくても
鮫にも狼にも苔にもなれない代わりにこのまま
透明なまんまじゃ触れない
極彩色の乳歯
まぼろしを光より速くぶつけて
崖から飛び降りてもぼくらにはまだ海がある
前編と後編のあいだに
花より星よりオムライスよりかわいいよ
もっとずっときらきらするまで

わたしのかわいいひしゃげた闇よ // 春の裏側、月の内側、額縁の外側 // きみどこにいくのどこまでいくの // 化物失格 // それは寡黙なUFO // 100秒後のきみにキスがしたい // いっとうやわらかな金と銀の結び目 // Hotcake Kerberos. // 花も海も鬣も愛も虹も火もぜんぶ // 金剛石の切手 // ホイップクリーム・プリンセス // けして満ちない国 // でたらめな点と線で描いたすべてをあげる // チョコレートが溶ける速度で // Day Dream Desert. // 煮ても焼いても四月の魚 // 真秀にいちばん近い場所をあげる // 世界よ終われ // ひとりごとでできた獣 // 晴れの日の悪魔 // 純白というかたちを成すために // 真綿でくるんだ太陽 // ロマンチックだけがない街

パロミノの心臓 // さびしいおばけのためのホットケーキ // 模樹石の耳朶 // はい虫たちのやさしい亡骸 // Honey and Moon and War and // いつか結び目もとろけて // 初恋のためのたてがみを靡かせながら // 涅槃寂静のいきもの // ばけものだってかわいくなりたい // 真珠の釦に絡まるひと筋 // きみが欲しがった夢見がちな数字 // 天蓋から滴る嘘 // わたしのどこかが燃えている // 甘橙も貯古齢糖もみんなきみのもの // 純白のかをり // 星よりはやくぼくに願いを // ほどなくすれば獣 // 千日たてばどんな彩度も闇となる // まばゆいドッペルゲンガー // 41.7℃の斜陽 // テディベアのかけらを探して // 明滅するちちんぷいぷい // 12あるうちのいくつかだけ知っている // 銀の火の粉と花卉の冠 // いずれ飲み干すプリズムフォール // 無花果の種が成る前に // いつまでたっても痺れたまんま // 群れ成す物語 // プロローグのかけらを拾って // 光は土に還れない

完全無欠のさびしがりや